・電気器具とバッテリー使用時間の説明


ここではバッテリー時間の概算値を算出しますが、使用される状況によって変化しますので参考程度にご覧下さい。

 山車に使われる電気関連器具は提灯用電球、ライトアップ用投光器、内部照明器具などで構成されます。そこに使われる電気は発電機、大型バッテリーで供給します。

ここでは使用する照明機器とバッテリーの使用可能時間について大まかな目安を算出します。

 使用する照明器具は交流100V系と直流12や24V系に分かれます。電源に使用する発電機は交流100Vで、車のバッテリーは直流12Vです。電源と照明器具で系列が異なる場合、途中に変換器を使って電圧を合わせます。

具体例をあげて説明します。

提灯に使用する電球20Wを40個
ライトアップ用投光器100Wを2個
室内照明器具60Wを2個使用したとすると合計 20*40+100*2+60*2 = 1120(W)になります。 

単純に計算すると発電機で1.2kW以上、バッテリーで5時間使用すると24Vで250Ah(アンペアアワー)程度になります*1。変換器を使用した場合、損失が増えてさらに大きな容量が必要になります。

 LEDを使用すると電球と同じ光量で数分の1から10分の1程度になります。目安として、40Ah程度の小型バッテリーで5時間持つことになります。ただし、この場合は投光器や照明装置全てを省電力型にそろえる必要があります。

 発電機は有害な排気ガスや騒音の問題があり、大型バッテリーは費用や設置面積などの問題があります。初期投資費はかかりますが、省電力型の器具を使用することにより様々な利点が出てきます。

*1 バッテリーの容量はアンペアアワーという単位で表され、消費電流で割るとだいたいの使用時間が算出できます。厳密にはバッテリーの使用時間の算出にはいろいろな方法があり、外気温やバッテリーの状態によっても変化します。算出の基準として5時間率が一般的で、通常のバッテリーの5分の1の電流で使用した時を基準にして、これを越えて使うと定格よりも短くなり、少なくすると長くなる傾向にあります。

 

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