・内部の説明
 
左の写真は提灯内部に取り付けた状態で、本体はコネクタで簡単に着脱可能です。振動でぶらぶら揺れている状態ではセンサーが正常に動作しませんので、揺らぎの効果を発揮されにくくなります。
電源電圧は10〜24Vで動作します。
使用温度は最大40℃です。直射日光が当たると提灯内部は高温になりますのでご注意下さい。
左の写真は電子ろうそくの外観で、外形は約74H*34(Φ)mmです。本体ケースは放熱特性の優れたアルミ材を使用しています。口金はワンタッチ脱着の可能なスワンベースコネクタ(BA-15s)です。
左の写真は内部の状態で、実装密度を上げるため小型部品を使用しています。LEDはろうそく色に近い高輝度LEDを、3方向に配置してあります。本器はろうそくの静的な状態や動的な状態を再現し、提灯に取り付けることによってあたかも本物のろうそくが灯っているようになります。さらに長寿命で安全に動作する事を配慮しました。また、マイコンを搭載することにより、動作モード、揺らぎの調整などを外部から設定可能です。

・取り付けについて
 
本製品は加速度センサーによって振動を検知し、ろうそくの揺らぎを忠実に再現しています。そういう理由で、配線材で宙吊りにする方法は本来の性能を発揮できにくくなります。。ここでは取り付け例をいくつかご紹介します。

提灯の底部に穴をあけてコネクタ(BA15S ソケット)を付けると確実に取り付け可能です。配線方向は下から結線する形になります。
 
バスマーカー用のベース(例えばY-44レフレクター モノタロウなどで販売)を使用して提灯の化粧輪(重化)にかぶせる方法です。
バスマーカー用のベースに平板の金具を加工してネジで固定し、金具の固定ネジに電源のマイナス極を配線します。ベースから出ている線はプラス極になります。金具と提灯は、振動で外れないように布テープ等で固定してください。
 
 

・電池式電揺灯
 
手持ち提灯用として、電池式の電揺灯を開発しました。電池は単3を2個使用しています。アルカリ電池で15時間点灯します。

LEDは高輝度のろうそく色を2個使用し、通常の弓張りで使用するろうそくよりも明るくなっています。マイコンや加速度センサーなどは同じ構成で、和ろうそくの炎の揺らぎを再現しています。提灯の上真棒(針)に刺すだけでしっかり固定できます。
中くらいの和ろうそくと比較しました。左が約14cmの和ろうそくで、右が電子和ろうそくです。色合いは非常に似ています。明るさは電子和ろうそくのほうが2倍以上明るくなっています。


・製品の趣旨説明
 


 日本の曳山祭は、古くは千年以上前から連綿と行われているものや、江戸幕府将軍の上覧を受けて栄えたものなど、日本の文化を今に伝える重要なものが多く存在します。曳山祭は全国で数千あるともいわれていますが、その中で江戸時代から続くものも多くあります。その彫刻、織物、漆塗り、からくり人形、そして全体の構造物など、その時代の最高水準の技術が惜しげもなく使われています。 祭礼行事の中で、夜に行われる宵宮(夜祭りなど)も重要な要素ですが、その中で使われる提灯はろうそくの代わりに電球などが代用されているところが多くあります。ろうそくは構造物への燃焼の危険性や、取り扱いの不便さなどで全廃するか、一部を残して電球に変えているところが多いようです。重要な構造物に炎の出るものは使えないようですが、心血を注いで受け継いでる構造物とのバランスがとれにくくなっています。電球では、ろうそくが持つ揺らぎや瞬きなどがないので、本来の情緒が得られにくくなります。
 上記の問題点を解決すべく、電子部品の組み合わせでろうそくと同様な動きをするものの製品化をしました。静的な状態はもちろんのこと、動的に外乱を加えた炎の動きを再現可能にしました。3軸の加速度センサを使用し、すべての方向の動きに対応可能な炎の動きの再現をします。消費電力も抑えて全体の電力量を減らし、騒音の出る発電機ではなく車のバッテリーなどで給電可能になります。

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